店舗内装工事業者は3タイプに分けられる!選び方のポイントも解説

店舗内装工事を依頼できる業者は、大きくデザイン設計会社・工務店・内装工事専門業者の3つのタイプに分けられます。それぞれ異なる特徴を持っているため、内装工事で何を重視するのかを明確にした上で業者選びを進めることが大切です。

内装工事は、飲食店・美容室・クリニックなどの店舗を開店・リニューアルする際に欠かせない工事ですが、どの業者に依頼すべきか迷っているという方は少なくないでしょう。ここでは、店舗内装工事の内容から3種類に分けられる業者のタイプ、業者を選ぶ上で押さえておきたいポイントまで解説していくので、業者選びの際の参考にしてみてください。

そもそも店舗内装工事とは?どのような工事が含まれる?

店舗内装工事とは、文字通り店舗の内部の工事を指します。一般的な内装工事は、建物が完成した後に行われる壁・天井・床などの工事のことを指しますが、店舗の場合は出来上がっている建物の室内空間を店舗として営業できるように作り上げる工事を指します。そのため、店舗の内装工事の場合は水道・電気・ガスなどの各種設備工事も含まれるのが一般的です。

また、店舗の入り口、インテリア類についても内装工事に含まれます。なお、内装工事と混同されやすい工事に建築工事がありますが、こちらは新しい建物を建てる工事を指します。内装工事と建築工事では工事の内容が完全に異なるので注意が必要です。

店舗内装工事を依頼できる業者は3つのタイプに分けられる

店舗内装工事を依頼できる業者は、大きくデザイン設計会社・工務店・内装工事専門業者の3つのタイプに分類できます。これら3種類の店舗内装工事業者は、得意とする分野や価格などに違いがあるため、自身の店舗に合った業者を選ぶことが大切です。

デザイン設計会社は、基本的にデザインと設計のみを行う会社で、高いデザイン力が期待できますが別途施工業者を探す必要があります。工務店は施工がメインの会社で、デザイン力よりは現場での技術力の高さや価格の安さに優れています。内装工事専門業者は、内装のデザイン・設計・施工を一括で依頼できる会社です。デザイン・設計・施工をそれぞれ別の業者に依頼するよりも、費用や工期の面で優れています。

デザイン設計会社に店舗内装工事を依頼するメリット・デメリット

店舗内装工事

デザイン設計会社にはデザインを専門に行うデザイナーが在籍しているため、高いデザイン性の内装を実現することができます。オシャレな内装を実現できれば集客力やリピート率の向上につながりますが、デザイン設計会社であれば依頼者の希望に合致したデザインを提案してくれるため満足度が高い店舗づくりが可能になるでしょう。

一方で、基本的にはデザインと設計のみにしか対応していないので、施工業者を別に探す必要があります。この場合、完成までの期間が長くなるとともに、全体の工事費用が高額になるというデメリットがあります。

工務店に店舗内装工事を依頼するメリット・デメリット

工務店は、基本的にデザイナーは抱えておらず施工がメインの会社となるため、内装の図面が完成している状態での依頼となるのが一般的です。デザイン・設計についてはデザイン設計会社に依頼することになりますが、現場での技術力には期待できます。現場での対応能力に優れており、費用面も安い傾向があるため、図面が完成している状態であれば工務店に依頼するのがおすすめです。

工務店の中にはデザインや設計も依頼できるところもありますが、工務店は基本的に一般住宅の建築やリフォームなど幅広い工事を請け負っているため、店舗内装工事に関する実績がどの程度あるのかを確認しておくことが大切です。

内装工事専門業者に店舗内装工事を依頼するメリット・デメリット

内装工事専門業者に依頼する最大のメリットは、デザイン・設計・施工を一括で依頼できることです。デザイン・設計・施工を別々の業者に依頼する場合、それぞれで費用がかかるため全体の費用が高額になる傾向があります。加えて、工期についても長くなる傾向がありますし、それぞれの業者とのやり取りをしなければなりません。しかし、内装工事専門業者であればこれらの心配をする必要がありませんし、予算に合わせた提案を受けることも可能です。

一方で、一般的にはデザイン設計会社のほうがデザイン力は高く、費用面は工務店のほうが優れる傾向があるため、この点は念頭に置いておきましょう。

店舗内装工事業者を選ぶ際のポイント

店舗内装工事

施工実績

店舗内装工事業者を選ぶ際のポイントとしてまず挙げられるのは、施工実績です。実績が豊富な工事業者は、スムーズな作業をしてくれるのはもちろん、内装のデザインや設計に関する専門的な知識も豊富に持っているため、満足度が高い店舗を実現できる可能性が高まります。

また、施工実績の豊富さは技術力の高さにもつながるため、安心して工事を任せることができます。なお、店舗内装工事業者ごとに、飲食店・美容室・クリニック・アパレルなど得意とする分野が異なるため、自身がオープンする業種の実績が豊富な業者を選ぶようにしましょう。

内装工事を一括で依頼できるか

店舗内装工事では、壁・天井・床・各種設備など様々な箇所の工事を行うことになりますが、依頼内容によっては複数の業者が分担して工事を行うケースがあります。このような場合、それぞれの業者との打ち合わせが必要になるなど余計な手間が増えるとともに、工期が長くなる可能性があります。そのため、店舗内装工事業者を選ぶ際は、すべての工事を一括で依頼できるかを確認しておきましょう。

すべての工事を一括で依頼できる業者を選べば、打ち合わせなどに要する時間が節約できるので、その時間を他の開店準備に充てることが可能となります。

保証サービスの期間や内容

保証サービスの期間や内容も店舗内装工事業者を選ぶ際にチェックしておくべき項目です。店舗の内装工事が完了した後に不具合が見つかった場合は、業者に連絡して補修をしてもらう必要がありますが、保証サービスがないと対応してもらえずに、営業に支障が及ぶ可能性があります。

保証については、期間や範囲をチェックするとともに、どのような場合に無料で対応してくれるのか、不具合が見つかった場合の連絡方法についても確認しておきましょう。なお、工事保証書があるとその内容が明確になるため、工事保証書を発行してくれるかもチェックしておくことをおすすめします。また、各保証内容に対して1年以上の保証があると安心です。

担当者の質

店舗内装工事を依頼する際は、担当者と何度も打ち合わせをすることになるため、担当者の質もチェックしておきましょう。担当者の質を見分けるポイントとしては、見積書の説明が分かりやすいかが挙げられます。店舗内装工事の見積書には専門用語が数多く記載されているため、専門知識がない素人は一見しただけでは分からないことが多いものの、優秀な担当者は素人にも分かりやい言葉で説明してくれます。

また、どのような些細な質問に対しても丁寧に対応してくれるため、見積もりの際はその内容だけでなく担当者についても確認しておくことが大切です。見積もり時の対応が丁寧な担当者であれば、こちらの希望や予算をしっかりとヒアリングしたうえで、最適と思われる提案をしてくれるため納得できる内装に仕上がる可能性が高まります。

相見積もりを取る

店舗内装工事業者を選ぶ際は、必ず相見積もりを取ることをおすすめします。上記のとおり、店舗内装業者ごとに得意とする分野が異なるため、自身の店舗の業種を得意としない業者に依頼してしまうと仕上がりの満足度が下がってしまう恐れがあります。しかし、複数の業者に見積もりを依頼すれば各業者の提案を比較できるため、このようなリスクを回避できる可能性が高まります。

加えて、相見積もりを取れば費用に関する比較もできるので予算を効率的に使うことが可能になりますし、イメージ以上の提案が受けられる可能性もあります。ただし、見積もり依頼には手間と時間がかかるため、見積もりは3社程度に絞って依頼するとよいでしょう。

まとめ

店舗内装工事を依頼できる業者は、大きくデザイン設計会社・工務店・内装工事専門業者の3つのタイプがあります。これらはデザイン力や価格面で大きな違いがあるため、内装工事を依頼する際はまず何を重視するのかを明確にしておくことが大切です。また、実際に業者を選ぶ際は施工実績・一括依頼の可否・保証サービス・担当者の質をチェックしたうえで、相見積もりを取って最も満足度が高い内装に仕上げてくれる可能性が高い業者を選びましょう。